HANANO PHOTOGRAPHY
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Hanano Photography Blog

私が思う、「ウエディングフォト脳とファミリーフォト脳の違い」。

9/29/2021

 

こんにちは!
Hanano Photographyフォトグラファーのhananoです。
いよいよ秋を迎え、七五三シーズンが到来しました。
今年も本当にたくさんのご依頼をいただき、ありがとうございます。
年内、体調に十分気を付けて駆け抜けたいと思います!

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さて、今日は「私が考えるウエディングフォト脳とファミリーフォト脳の違い」についてお話してみたいと思います。
先日お撮りさせていただいた4歳さん、2歳さんのロケーションフォトと一緒にご紹介させてください!

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(お会いするのは1年ぶり。毎年こうやってお会いできるの本当に幸せです!
4歳のお姉ちゃんはちょい照れでママに隠れる。2歳の弟くんはまさかの走ってきてくれてギュー!
最近出会いがしらマニアです。みんな個性があって可愛いすぎる。
しかも弟くん、ママ曰く「撮影までに白シャツ汚しちゃうと思って」、と肌着(しかもズボンイン)
​さすがわかっていらっしゃる、最高です!
もう弟くんが可愛すぎる。まぶしーーーーねーーーー♡)

私はもともと、結婚式当日や前撮りを撮影するウェデイングフォトグラファーをしておりました。
「ウェデイングを撮る仕事がしたい!」と思ってカメラマンを目指したほど、私にとっては憧れの職業でした。
ウェデイングフォトのスクールに働きながら通い、無償でサブカメラマンとして婚礼撮影の練習を積み、「一人で撮っていいよ!」とお墨付きを頂いて、初めてお金をもらって一人で撮影した結婚式。
あの時の緊張感は今でも忘れません。
前日から心拍数が上がって眠れず、機材と進行表のチェックを何度も何度もして、当日も何回もトイレに行き、食べたものをすべて吐きそうなくらい緊張していました。
それからも、結婚式の撮影の緊張感というものにいつになっても慣れることがなく、毎回前日の夜から緊張していました。
新郎新婦様が何百万、何か月とかけて「この日」のために準備してきたものを、私が撮りきれるのだろうか。
すべてのシーンをシャッターを逃さず、ピントを外さず、露出を間違えず撮れるだろうか。
​お客様は満足してくれるだろうか。私で役不足ではないだろうか。
心配したらキリがないのですが、本当に毎回これでもかというくらい心配しまくり、緊張していました。

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(しばらく肌着のままで撮らせてくださいとお願いしました。
このおしりのプリっと感と夏のおじさん感。やっぱり最高。)

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(そろそろちゃんとしてみようかね。そしてそのあとは)

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(レッツダンスィング!お姉ちゃんが最近ダンスを始めたとのことで、踊って~♡とおねだりしました。
お姉ちゃんが「こう!」と指導してくれるの可愛すぎる。
でも最終的には2人とも違うダンスしてました。息の合わなさ可愛すぎる。)

でも、撮影しているうちにめっちゃ楽しくなってくるんですよ。
このお2人最高だな!ゲストの方も皆様最高だな!
お2人はこんなお仕事をしているんだなとか、こんな風にご友人とお付き合いされてきたんだなとか、ご家族にこんな風に育てられたんだなとか、お式の中でいろんなことが分かっていくんですよね。
そして、最初は緊張していたお2人のお顔が終わるころにはすごく幸せそうな笑顔に変わっていて、それを見届けられることが幸せで、最後は無事に終わった安心感と達成感でいっぱいになるのです。
いつも撮影後に会場近くのコンビニで買っていた「高千穂牧場のカフェオレ」の美味しさはそれはもう格別でした。(今でも大好き)
私は、婚礼撮影には一種の麻薬性があると思っています。
この達成感がやみつきでやめられないという方は多いのではないでしょうか。

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(全力のはーいも、可愛すぎる♡)

​写真の技術、データの管理方法、お客様への接客マナーなど、私にたくさんのことを教えてくれたのがウェデイング撮影。
当時、だたのカメラ趣味の初心者の私に根気強く指導してくれた方には本当に感謝しています。
娘を出産後、時間や労力の関係でウエディング撮影をすることはなくなってしまったのですが、今でも機会があればもう一度、あの現場に立ってみたいと思います。

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(パパがトンボを捕まえてくれました。
弟くんはまだ持てないから!とお姉ちゃんが見せてくれました。優しいな。)

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(空が青くてきれいだな、と思っていたらひっそりパパが日焼け止めを塗っておりまして、なんだか好きだな、と思って撮ってしまいました。
たぶん誰にも(もはやご家族にも)わからないんだろうけど、個人的に好きな一枚(笑)
私のお客様は本当皆様最高なのですが、このお客様のパパもとりわけ最高です。この後も最高です。)

とまあ、私のどうでもいい昔話(長すぎ)だったのですが、本題はここからです。
婚礼撮影をしていたご縁で、今でもたくさんのウェデイングフォトグラファーさんと仲良くしていただいております。
そして時々、大変恐縮ではございますが、その方々より「どうやったら家族写真が上手く撮れる?」とご質問をいただくことがあります。
いや、皆さん私なんかよりはるかに写真が上手い方々なのですよ。
私なぞよりウェディングフォトを追求している方はたくさんいらっしゃるので、私にウェディングフォトを語る資格などないのですが、
それでもウェデイングフォトグラファーをしていた端くれとして、よくこの2つの違いについて考えることがありまして、それを言語化してみたいな~とずっと思っておりましたので、ご興味がある方はお付き合いくださいませ。

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(パパが乗せてくれました。(ノー演出)
ノー演出でこれやってくれる人いる!???妖精さんかと思いました。)

これを考えるうえで大切なポイントとして、「お客様(被写体)とカメラマンの目的が一致しているかどうか」にあると思っています。
(前回のブログから目的目的うるせーな、頭でっかちかよと思った皆様申し訳ございません)
​​これ、個人的にはウェデイングフォトではほぼこの不一致が起きにくいと思っているんですよね。
今ではInstagramでカメラマンを探すということが普通になっておりますが、例えばこれを例にとると「被写体張本人である新郎新婦さん」が「こんな写真を撮ってほしい」という希望に合うカメラマンを探していると思います。
カメラマンのInstagramのアカウントは「自分はこういう写真が好き、こういう写真が撮りたい」という意思表示ですので、それを見て写真を依頼してくれるということは、被写体張本人である新郎新婦さんとカメラマンの「こんな写真が撮りたい」という目的が合致した状態になります。
また、そんなにこだわってカメラマンを探していない方にとっても、ウェディングフォトを「綺麗な場所で」「綺麗な状態で」撮ってもらうという目的がカメラマンとお客様間で一致しないことはほとんどないのではないかと思います。

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(進撃の巨人の走り方の真似をしてくれた4歳さん。もうお腹痛い。
進撃の巨人見たことなかったのですが、絶対見ようと心に誓った私なのでした。
そのあとYouTubeで見てみたらほんと似てる。)

ではこれと比較してファミリーフォト(ここでいうファミリーフォトはお子さまがいるという設定にしておきます)はどうかというと、「被写体張本人である親御さん」が写真を撮ってほしくてカメラマンを探すというところに変わりはないものの、「被写体張本人であるお子さま」が写真を撮ってほしくてカメラマンを探しているわけではないのです。
(いや待てよ、もしお子さまから依頼が来たらそれって最高じゃないか、「わたちをかわいくとってくだちゃい」みたいなメールが来るのかな、それ最高。そんなメール来てほしい。むっちゃ可愛く撮ったる!!!!)
​だから、そもそも被写体張本人であるお子さまは写真なんか撮られたくないと思っているということも往々にしてあるのです。
もしかしたら「わたし写真撮られるの大好き!」というモデル気質の子も中にはいると思います。
だけど、子育てをしている方ならわかるように、大体のお子さまはそうではないですよね。
カメラマンと親御さんの「こう撮りたい」という目的は合致していても、お子様は大体、「そんなことには興味ない」のです。

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(みんなで揃って写真撮るチャンスなんて一瞬なのですよ!でもその一瞬が好き。
こっちに走ってきてくれるのも本当に可愛い。kawaii。あーかわいい。)

迎えた撮影当日、ウェディングフォトでは主にカメラマンがここに立って、こういうポーズをして、などと事細かにお願いすることが多いと思います。
お客様がモデル業をしている方でもない限り、カメラマンが何も声かけせずにそういったアクションをとれる方などほぼいません。
(カメラマンの声かけの仕方は人によって個性が出るところだと思います。)
お客様は大人ですので、カメラマンの声かけにきちんと答えてくださるし、お客様もカメラマンも「この場所で、こんな風に撮りたい」という目的が一致しているので、よっぽどカメラマンがイケていない人でない限り、その撮影自体が嫌だな、つまらないなと思うことはほぼないと思います。
(時折、新婦さんの強い要望で撮影をお願してくださった場合に新郎さんにそのような様子が見られることはあります)
このようにお客様の参加があって初めて、カメラマンの「こう撮りたい」は達成されます。
だから、やっぱり写真というのは「カメラマンが作り上げるもの」ではなく、「被写体であるお客様とカメラマンが共同して作り上げるもの」だと思うのです。

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(アンパン取り合いで揉め。でもそんなときもね、ママの手にかかればこんなに楽しそう。
親御さんって本当にお子さんの気分を切り替えさせる天才だな、と思います。)

それに対し、ファミリーフォトはどうでしょう?
親御さんは撮影を依頼してくださった張本人ですので問題ないとして、「僕(私)は写真なんか興味ない。遊びたい。眠い。お腹すいた。」そう思っているのがお客様(お子さま)なのです。
綺麗な景色なんて(年齢や個性にもよりますが、おそらく)興味がないし、それより目の前の遊具、石、葉っぱ、ゲーム、テレビ、プラレール。
この人(カメラマン)誰?何してんの?きっとそう思っているはず。
そんなお客様に対して、「ここに立ってー!」とか「こんな風にしてー!」がすんなりと通用するはずないですよね。
仮にウェディングフォトで撮影を嫌がっている新郎新婦さまがいたとしたら(そんな状況はほぼありえませんが)、カメラマンは撮影を続行するでしょうか?
たぶん、しないですよね。いや仕事ならするけど、たぶん撮ってる方もめちゃくちゃ辛いですよね。
相手が嫌がっているのに、写真を撮るというのは一種の攻撃だと私は思います。

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(刈上げかわうぃぃぃぃぃ)

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(私のインスタを見てくださっている人はご存知だと思うのですが、私の大好きな「ペットボトル下唇」。
このお姉ちゃんの去年のペットボトル下唇はインスタに載せさせていただいております。
今年は姉弟同じ角度で拝見させていただくことができました。眼福♡)

私はウェディングフォトを撮っているとき、脳内の優先順位として「綺麗な場所で綺麗な状態で撮る」というのが一番だと思っていました。
それが写真として美しいし、新郎新婦さまのためにもなると信じていました。
そして、カメラマンとしてのスタートがウェディングフォトグラファーだった私は最初、その感覚でファミリーフォトを撮影していました。
でも、なんだか上手くいかないことが多い。
お子さまはこちらの思い描く場所に指示するポーズでは立ってくれないし、なんだか表情も良くないし、どうしたものかと。
私の声かけに応じないお子様に親御さんも焦ってきて、「ちゃんとしなさい」となんだか不穏なムードが漂い、最後には親御さんに「ご迷惑をかけてすみませんでした」なんて謝られる。
そのころの私は「カメラマンの言うことを聞いてくれて、笑顔になってくれる子」を撮りやすい子だとジャッジし、
「言うことが通じず、ずっと走り回っている子や人見知り場所見知りで泣いている子」を撮りにくい子だとジャッジしていました。
今思えば、「ばっきゃやろう!!!!!!!!!」と自分を叱りたい気持ちです。

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(ドーナツ食べる人ー!)

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(えええ、かわ。ドーナツなめてる。)

どうしてこの矛盾に気づいたかというと、やっぱり自分も子どもを育て始めたからですかね。
子どもの可愛さってどういうこと?という基準がそれはもう出産前と出産後でスーパー変化しました。
出産前も子どもが大好きだった私ですが、それでもやっぱり「子どもの可愛さってこういうこと」が例えば広告とか雑誌とか、CMとかドラマとか、世間の何かによって形成されいたんですよね。
だから、「このように撮りたい」がそのイメージだったし、親御さんは「そう撮ってほしい」と思っていると信じていました。
でも、いざ子どもを産んでみたら、「そのままでまじで可愛い」。これに尽きました。
特別な服なんか着ていなくても、生活感あふれる環境の中でも、ただあくびをしたり手足をバタバタさせているだけでも、「そのままでまじで可愛い」。
こう思うようになったことがまず、ファミリーフォトにおける私の価値観が変わった一つのきっかけです。
私が望む場所でなくても、笑顔じゃなくても、みんなみんな「まじで可愛い」じゃないか。
うん、そのままで最高だよ、そのままの君でいてね!そんな風に思うようになりました。

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(ずっとドーナツをなめている弟くん、なんかめっちゃ残っている(ように見える)。
ちょーだい♡だーめ!!!!のやり取りが可愛すぎて、ずっと撮っていられるこのふたり。)

今、私のファミリーフォトを撮るときの脳内は、「撮影の時間をご家族と一緒に楽しく過ごす」ということを優先順位第一位にしています。
「私にとって楽しい」とは、楽しい!可愛い!好き!という感情がないと私には写真は撮れないのですが、ただ、すでに家族写真を撮らせて頂くということ自体、私にとっては楽しくて大好きなことなので、ここは常にモウマンタイ。
(ただ、ご家族の細かな感情や物事に気づけるように心身の健康には注意しています)
「ご家族にとって楽しい」とは、「親御さんだけでなく、お子さまにとっても楽しい」という意味です。
撮影という時間は、撮影をご依頼くださった親御さんにとっては望んで迎えた時間ですが、お子さまにとっては?状態です。
だから、ご家族とお会いして一番最初に私がやることは、「お子さまの状況と個性の把握」そして「お子さまとの距離を詰める」です。
状況とは、眠くない?お腹すいてない?という生理的欲求が満たされているかから始まり、この子はどんな子なんだろう?どんなことが好き?どんなことしていると楽しい?というのを、親御さんのお話だったり実際のお子さまの様子だったりからリサーチしていきます。
それは必ずしも正解ではないと思いますし、私の勝手な解釈ではありますが、それでもそのリサーチ結果を撮影に活かしていきます。
この結果が、「この場所で、こういうポーズで、こういう表情で」に当てはまらなくても、今の私は全く気にしません。
以前はどうしたら「この場所で、こういうポーズで、こういう表情で」に持っていけるかばかり考えていましたが、順番が違うのですよね。
「ご家族が楽しいのが一番」で、写真はそのあと。
​​0歳さん~1歳さん前半は月齢や人にもよりますが、起きていられる時間がまだそんなに長くはないことが多いので、寝てもらった方が負担が少なそうだな、と思ったときはお昼寝できそうだったらしてもらっています。
寝顔もまた、私にとっては最高なのです。しかもその間、パパママとおしゃべりできますしね!
「ご家族みんなが楽しいと思える時間を過ごしていただく」これが私のファミリーフォト脳の第一優先順位です。

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(あれ?まだぜんぶ残ってる(ように見える))

この話をすると誤解されそうなのですが、これは「写真としての美しさ」とか、「きちんとした写真」を放棄しているという意味ではありません。
美しい写真を残す努力と、ご家族に楽しい時間を過ごしてもらうための努力はまったくの別物ですし、私は日常のお写真と同じくらい、ご家族皆様で写ったカメラ目線の記念写真を大切だと思っています。
子どもを撮っていて一番面白いのは、こちらのコントロールがきかないからこそ、予想以上の面白い写真が撮れるところです。
いつもはこのレンズで、この距離では撮らないけど、たまたまお子さまが近寄ってきちゃったから撮ってみたらすごくよかったとか、
いつもはこの光の向きでこの背景では撮らないけど、撮ってみたらこんな表現もあるのかと気づかされたりとか、
私はいつも逆にお子さまに新しい写真の表現を教えてもらっていると思います。
​だから、自分がカメラマンとして「こう撮らねば、こうあらねば」なんて思っているのはものすごく狭い世界の思い込みだと思うし(実際それを親御さんが求めているかどうかすら怪しい)、いったんそれは置いておいて、家族写真においては思いっきりご家族に楽しんでいただいて、そこに自分の持っている最大の写真技術をつぎ込む、という順番が私にはしっくりくることに気づきました。
そして不思議なことに、そんな風に撮影させていただいていると、こちらの目的をお子さまに押し付けるような撮影方法より、ずっとずっといい写真が撮れるのです。
なにより、お子様が実際にも写真の中でも生き生きとしていて、表情がすごく良いのです。

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(ドーナツを食べ終わったお姉ちゃん。
アンパンマンかーして、とおねだりしに来てくれました。もう可愛すぎる。崩壊。)

私にとって撮影とは、「好きなところ探し」です。
前回のブログ『
「誰のための写真か?」そして、「誰の目線の写真か?」について。』で私にとって写真はラブレターだ、と熱弁しましたように、撮影中はひたすらご家族のこんなところいいな、好きだな、愛しいな、を探しています。
そして、私はこの良いところ探しがすごく得意だとも思います。
「やらなきゃ!!!!」と意気込まなくても自然とご家族のいいところや個性がどんどん見えてきます。
たぶん、私は家族写真というか、「家族」というものが大好きで強い憧れを持っているのです。

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(私の趣味でワンピースの前にアンパンさん入れました。可愛いでしょう、私も天才かな。
​この公園はヘリコプターがたくさん見れるのですが、うるさーいというお姉ちゃん。かわいい。生首アンパン。)

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(空がとっても綺麗な一日でした。
もうこの年齢を高い高いするのはすごく大変だと思うのだけど、パパもママも頑張ってくれました。
高い高いって定番だけど、やっぱりお子さんはすごく楽しそうにしてくれる。だから好き。
お子さんが楽しそうだと、私は嬉しい。)

この私の撮影スタイルは、写真を撮るためだけではなく、ある程度ご家族と過ごす時間が必要です。
​だから、七五三はお支度から撮影するし、撮影会のように例えば30分単位で撮影するというのは私にはあまり向いていません。
私の収益だけ考えたら、例えば七五三だったらお支度の撮影なんかしないで、午前と午後に神社のみでの撮影を2件入れた方が1日の収入は多くなります。
だけど、やっぱり私はお支度から撮影したいのです。

「いつものご家族」を知りたいから。
七五三のような「特別な場所で」「特別な衣装で」の状態からお会いしても、なかなかご家族の個性が掴みにくいのです。
ここが、私がご自宅お支度をおすすめする理由でもあります。
ご自宅というのは、ご家族にとって最もいつもの場所であり、ご家族に関する情報が溢れているからです。
ご家族の個性を知っているのと知らないのでは、撮影中の流れの作り方も、撮れる写真の深みも全然違うから。
​​だれかの作り上げた家族写真のイメージにご家族をはめ込むのではなく、今目の前にいるご家族の姿を私の目線で撮りたいから。
世の中の一般的な家族写真とイメージされる型にご家族をはめ込むのは楽です。
(いや、前述のようにもしかしたらそのほうが大変かもしれませんが…)
でも、「このご家族の家族写真とはどんなものか」という部分を考えることを放棄してしまったら、家族写真を撮るカメラマンとして負けだと、私は思っています。

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(またアンパンの取り合いをしていました(笑)今回は弟くんがゲットしたらしい。
​ちょっと話は変わるのですがこの公園のサルスベリは本当に圧巻です。
夏うまれのお子さんのロケーションフォトにオススメ。)

ああ、今回もものすごく長く重たいブログになってしまいました(笑)
こんな感じで、ウェディングフォト脳とファミリーフォト脳では、撮影の時の考え方というか、優先順位というか、そういうものを切り替えるほうが私にとってはしっくりくる方法だということに気が付きました。
よく誤解されるので再度にはなりますが、私は家族写真を「ありのまま(=つまり被写体であるご家族に写真の結果の責任を負わせる)でよい」と思っているわけではありません。
撮影時間がご家族にとって楽しいものになるかどうかは、カメラマンの力量によってかなり左右される部分だと思っていますし、そのうえで写真としての結果を残すこと、ここまでして初めて、カメラマンとしての仕事が達成されると思っています。

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(どっちがベビーカーに乗るかでもめる2人。お姉ちゃんのこの顔(笑)
パパとママが、仲いいのなんて一瞬ですよ、みたいなお話していたな。
今の私には子どもが2人いる世界は想像できないけど、きっと1人とは全然違う世界なんだろうな。)

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(そして最近私は移動萌えでもあります。(移動中のご家族の個性に萌えるやつ)
この日は暑くて、上着を脱いだパパとマスクと2歳さんのフォルムがベストマッチ。)

最後にひとつ、お断りをさせてください。
ウェディングフォトもファミリーフォトも多様性がある時代なので、私のような考え方がすべてのカメラマンさんに当てはまるとは思っておりません。
綺麗な場所で綺麗な状態でを第一順位に持ってきながら、それがご家族にとっても楽しい時間になる。
そういった能力に長けた人はたくさんいらっしゃいますし、今の私にはない能力なので、そういった方を尊敬します。

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(お花畑に到着するや否や、なんか可愛い人いる。本当に可愛い。子どもの可愛さってこういうことだと心底思う。)

私が思ういい写真とは、「撮り手と被写体の感情が感じられる写真」です。
このどちらかが欠けてもいい写真は完成しないと思うのです。
仕事として写真を撮っていると、どうしても撮影という行為がルーティン化して被写体を型にはめがちになります。
カメラマンが撮った写真よりお子さまのお母さんが撮った写真の方が素敵、ということはよく聞く話ですが、何が違うのか。
そこに「撮り手と被写体の感情があるかないか」だと、私は思います。
カメラマンとして写真の技術を追求することは素晴らしいことだし、クレームをもらわないように安定して撮影することも大切だけれど、本当にその写真はお客様に喜ばれているのか?
その写真は誰のためのものなのか?
​ウェディングフォトだろうとファミリーフォトだろうと、細かい違いはあるだろうけれど、結局は「写真はコミュニケーション」だと思うのです。
一方通行ではなく、相互通行でないと成り立たない。
相手の様子や反応を見る。自分の意見を押し付けない。相手のことを思いやる。
当たり前のことなんだけど、それが写真を撮るという建前だと簡単に正当化される可能性があることを忘れてはいけないと思うのです。
写真を撮るというのは、身体に触れるということと同じ意味を持つくらい、深い行為だと思っています。
相手の意思を汲み取って尊重することなしに、いい写真なんて撮れない、そう思います。

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(お姉ちゃんが食べてるのはヨーグレットだったっけな。私も小さい時すごく好きだったんです。
ママとお姉ちゃんのツーショットを見ていると、弟くんが産まれるまえに撮らせてもらったときのことを思い出します。)

このテーマを考えているときに、なんだか自分の子育てに似ているな、と感じ始めました。
私、子育ては「半分こだわって半分こだわらない」くらいがちょうどいいと思っているんです。
それで、家族写真を撮るときの感覚も同じだなと。
「半分こだわって半分こだわらない」。
自分のカメラマンとしてのこだわりはいったんおいて置く。
目の前のご家族の個性や良いところを見つけて、一緒に楽しませていただく。
そのうえで、ご家族のタイミングに合わせて写真としての結果を残す。

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(でんぐり返しをするお姉ちゃんと、それを撮るパパ。こういうシーンがすごく好き。)

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(下からも狙ってみました!満足!!!)

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(靴下で逃走していた2歳さん。連れ戻される。)

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(ちょっとまた揉めちゃいましたが、泣き顔も可愛い。)

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(そしてこの切り替えの早さ!!!!この間1分くらいだったかな。
子どものこういうところが本当に大好きです。
​いつお会いしてものびのび大らかで、笑いの絶えない家族。今回の撮影も本当に楽しく過ごさせていただきました!
あるお寺の近くでお店をやっていらっしゃるので、七五三撮影帰りにお会いしに行こうと思います♡
本当にありがとうございました(*^^*))

子どもって本当に素直で、良い悪いの価値観がなくて、楽しいなら楽しい、悲しいなら悲しい、悔しいなら悔しい、そういった感情をまっすぐに伝えてくれます。
​子どもにとっては目の前のカメラマンがどんな賞をとったとか、どんなに有名かとか、関係ないんですよ。
好きなら好き、嫌なら嫌、私は子どものその真っ直ぐさを尊敬しています。
私は我が子を含め、子どもという存在の尊さと純粋さに今まで何度も助けられてきたので、君たちがいてくれるだけで本当にありがとうと思う。
だから、せめて一緒にいられるその短い時間の間は、君たちに全力で応えたいと思う。

なんて、こんな偉そうにお話してしまいましたが、撮影は毎回勉強と反省の繰り返しです。
だって一人として同じご家族なんていないんだもの。当たり前ですよね。
すべてのご家族に共通して、「こうやったら上手く撮れるメソッド」なんてないし、そんなの考えたくもない。
私が撮りたいのは「上手い写真」ではないのだから。
だから、これからもずーーーーっと、考えて、悩んで、撮り続けていくのだと思うし、それは必要なことなんだと思います。
​
だたひとつ、今確かなこと。
​昔ならそうは思えなかったけど、今の私なら自信を持って言えます。
「泣いていても、笑ってなくても、走り回っても大丈夫。そのままの君でいてね。」


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